MESSAGE

河原﨑辰也からのメッセージ

善と悪が同居する。

2008年5月30日

ミャンマーを襲ったサイクロン、中国四川の大地震。とんでもない数の人が亡くなり怪我をし今も行方不明の数はつかみきれていない。戦争と天災は違うものだけどどちらも極限状態におかれると考えるだけで自分が本当に幸せだと思う。
自分が手を差し伸べれる立場にいれば人を助けたいとおもうのだろうが、現場にいて経験したことのない状況におかれたとき生き延びるために自分はどんなことでもしてしまうかもしれない。極論をいうなら自分が生き延びるために人を殺すこともあるかもしれない。
しかもその助けたいと思った行為が実はトラブルを引き起こす可能性もある。
例えばみんなで協力して救援物資を送る、そんな尊く人間としてあたりまえとおもえる行為さえ、その物資の奪いあいがあったりしてしまう。善の心が善に受け入れられないこともあるんだ。隣で人を助けている人もいれば、このときとばかりに盗みや悪事をはたらく人もいる。
嫌なことだとは思うし、自分はそういう状況になってもやらないぞと誓っても、絶対とはいえるだろうか。。。誰の心にだって素晴らしい善の心とおぞましい悪の心は生きているんだ。
そんなことを考える。「助けてあげたい」とおもっても全員は無理だろう。対岸の火事だから偉そうに言っていられ、やってあげようと思っているだけかもしれない、現実や現状や現場を知らなさすぎるかもしれない、いや知らないでいるほうが幸せなのか。
だけど出来るかぎりは困った人をみたら助けたいと思い行動するのは罪ではない。自分が困ったとき助けてくれるかもしれないのもまた人だから。
困ったときはお互い様って素晴らしいと思うけれど、人間は天使にも悪魔にもなれる、本当に優しく、本当に残酷な生き物なんだ。
新潟で起きた地震のときにもLIVEで募金を集め新潟に送ったように、今回もミャンマーや中国に募金を送った。遠くから偉そうに言って申し訳ないが一人でも多く助かってほしいと願います。変わらないかもしれないけどこの天災を天の声と受け止めミャンマーの軍事政権や世界とミャンマー、中国の関係がよい方向へいけばいいと、僕の中の善の魂は願います。