MESSAGE

河原﨑辰也からのメッセージ

君は君の歌を歌い続けろ。

2018年8月25日

2018年8月21日。

名古屋エレクトリックレディランドでの恒例の夏ライブ。

気づけば今年で10年目。

10年の間で体得できて嬉しいこと。

それは、

ライブの中、刻一刻と変化する状況に明るく対応できるようになったこと。

野球のピッチャーに例えるなら、試合の中で、今日の自分の調子、相手の出方、球場の雰囲気を感じとり、流れるようにいい方向へもっていったり、立て直したりできる感じ。

 

ステージに立つ最重要なもののひとつ「間」。

これは勉強して獲れるものでなく、その人のセンスによるものだから、人を楽しませる大前提なんだけど。

数年前まではどうしても、自分の得意パターンへ相手を力業ではめ込む方向へばかり考えてしまうことが自分には強くありました。

だからライブが終わったら余裕もなく、疲れてヘタり込んでしまう。

お客さんも楽しいけどなんだか疲れだけ残ってしまう。

本当にただやり過ぎてる感じ。

そうじゃなきゃ満足感を獲れなかった。

 

でもこの10年の様々な経験は、相手に合わせて変化できる心をつくってくれました。

だから今回、10年前と変わらない詰め込み型のライブをあえてやったけれど、終演後、僕もメンバーも余裕と心地よさがあり、なによりお客さんが気分よく帰り次を楽しみにしてくれている。

 

強く強く自分の型にはめていくだけが強さじゃない。

だって来場する方々の毎日だって刻一刻と変化してますから。

怒りや悔しさ、反対に、喜びや楽しさだけに執着せず、引くことも、情けなさも生活感も、弱さも、優しさも、抱きしめていくことが、相手の笑顔へ、そして自分の笑顔へ変わっていくのだと捉えることができたこと。

流れが滞るのは、自分のことしか人に伝えようとしてないからなんだ。と。

本当の意味で会場と呼吸を合わせる。

憧れのアーティストの方々のようなライブではなくても、河原崎のライブがそこにあればいい。

やっと少し体得できてきた気がします。

 

それはメンバーのおかげ、スタッフのおかげ、関係者の方々のおかげ、そしてお客さんのおかげ、今とても素直に思えます。

そして虚勢を張っていた過去の自分にも感謝できる気持ちがあります。

虚勢を張れるときは張らなきゃ気がつかないことがありますからね。

 

来年11年目の夏はどうなる。

それはもう今日からの様々な経験がつくっていくのでしょう。

ではまた会場で!